栄西
茶は養生の仙薬なり
延齡の妙術なり
古来、茶は薬として珍重されてきた。「茶祖」とも称される栄西は、鎌倉時代に禅の修行を積んだ宋より、茶の種を日本へと持ち帰り、茶の薬効を伝えて喫茶を奨励し普及させた。鎌倉幕府が編纂した歴史書『吾妻鏡』には、時の将軍 源実朝が二日酔いで苦しんでいた折、栄西が一服の茶を献じて実朝の二日酔いを快復させたとの逸話がある。その際、茶とともに献上した『喫茶養生記』には、茶こそ生命力を養う薬であり、喫茶は寿命を延ばす効果的な手段であると記されている。『喫茶養生記』は日本最古の茶書であり、喫茶と喫桑の薬効を説いた養生医書でもある。
『喫茶養生記』
黄
第一号
Yellow Collection No.1
“Kissa Yōjōki”